Warwick MBA by Distance Learning修学日記

英国University of Warwick(ウォーリック大学)の経営大学院Warwick Business School MBA by Distance Learning コースについて、勉強の日々を綴ります。

Merger and Acquisition (M&A)

M&Aの結果

続いて、MAの結果も返ってきた。こちらは手ごたえがいまいちわからなかったのだけど、結果は予想外の高得点。本当は手ごたえバッチリで高得点を取るっていうのがしっかりと実力が付いている証だと思うので、自分の手ごたえが不明とか言っている時点であんまり威張れないのだけど、この結果はうれしい。


この科目、僕は英国のMBAで勉強する日本人ということで、日本と英国に関連したMAをテーマにしようと決めて、JTGallaher買収とSoftbankVodafone Japan買収をメインに、それぞれの過去の買収の流れとともにこの2社を比較しながら分析したのだけど、やっぱり英文論文ではCompare and Contrastって受けがいいらしい。一応この2案件とも成功事例とされているけど、2社の取り組み方が全然違うので、比較したときにそれが興味を引くっていうのもよかったのかな。選んだ題材がよかったのかも。


ちなみにこの教授と同じ教授がSemester4Strategic Advantageを担当するので、これはいい傾向かも。英語が聞き取りにくいとか言っていたのだけど、いい成績くれるなら、まあ、いいか。

 

M&A5回目のライブセッション

M&Aのライブセッションも今回が最後。テーマはアセスメントのブリーフィングだ。


まず確認はM&Aに限らないアカデミックライティング全般に関すること。課題でよくcritically evaluateっていう指示が出るんだけど、これって改めて考えるとどういう意味かを考えてみる。直訳して批判的に評価しなさいって考えると、事例を取り上げてずっとそれの批判をしているっていうのも奇妙ではある。これは単に批判しなさいってことではないだろう。もちろん逆にずっと持ち上げてばっかりでも評価していることにならない。しっかりをセオリーを用いて、かつ、そのセオリーのlimitationまで考慮に入れた洞察力のある分析、そして事例をcontrast and comparisonして深堀のある分析にしなさい、ということだろうというのが僕のたどり着いた解釈だ。


続いて、M&Aの具体的な課題の対応方法だけど、これもなかなか悩ましい。このモジュールで口酸っぱく言われたのはsingle perspectiveに陥らないで、multiな視点で分析せよってことだ。特にファイナンスの観点にフォーカスしたM&Aの分析ではM&Aの真の評価はできないってことなのだけど、一方ですべてのアングルをアセスメントに盛り込むことは文字数的に不可能だ。アプローチを選択しないといけないのだけど、それでマルチプルになっているのか、そこらへんのバランスが難しい。今日の講義を聞いて構想をさらに練っているけど、どのアングルからどういったアプローチをするのかが未だ定まらないところだ。

M&Aの最終アセスメント

MAの最終アセスメントの課題が発表されていたので、ついに読んでみた。以後の勉強はこの課題にどう回答するかを意識しながら復習していくことになるかな。


課題の内容は、2005年以降に完結したMA案件について、どれか一つまたは複数を自分で選んで、MAのセオリーに照らして論ぜよ、というもの。問題文自体は非常に漠としているので、自分で一から考えて組み立てていかないといけないことが多い。そもそもMAの分析対象は一つとすべきか複数とすべきか、何かの局面について、複数の事例を比較しながら分析するのがいいのか、ひとつの事例について、複数の局面について分析するのがいいのか。時系列的な分析はある一店にするのか、時間の流れに沿った分析にするのか。などなど、どの事例を選ぶのかによって構成も全く変わってくる。


3000words
の論文なので、しっかりと深堀できる事例でなければならない。あんまり情報が乏しい案件は選べないので、ニュースになったようなメジャーな案件がいいかな。日本の企業は幸いメジャーなので、大企業の事例なら日本企業同士のMAでも十分評価に耐えられると思う。でも、せっかくだから内一外の案件にチャレンジするのも面白い。


思い当たるMA案件は34つくらい思い当たる。それぞれ経営環境とかも面白くて、それなりに書けそうな気もする。今後は思い当たっているこの4つの事例を頭に浮かべてMAのセオリーを復習して、ぴたっとうまく書けそうな事例を選ぶことにしよう。


 

M&Aの成否

昨日MAは半分以上失敗していると書いたけど、これに関するリサーチはいっぱいある。年代も1970年代から最近まで、調査手法も、経営者へのインタピーといった定性的なものから、株価の推移やROE、利益率の比較などの定量的なものまでさまざまあって、その調査結果は、失敗確率がおおむね50%~85%程度になっている。つまりせいぜい5割くらいしかMAは成功しない。ちなみにここでいう成功は、買収側からみた視点で、被買収側の株主は、概して儲かっている。逆に言うと、買収者は高値掴みをしているともいえる。投資の成功率が50%ってことになると、大抵のNPVはマイナスになって、そんな投資はするべきではないという判断になりそうだけど、MAはたくさん発生する。


これについては、なぜ経営者はMAに走るのかっていう研究もあって、様々な説が唱えられている。僕が思うには、そもそも経営者になるような人は自分の能力に自信がある人が多いだろうから、成功事例があれば、自分は成功者になれる、つて思うのだろうと思う。そういう人たちにとって成功率5割っていうのは、十分に高いという印象になるんだろうと思う。しかし半分以上失敗する。なかなか人間謙虚になるのは難しい。


さらに誤解があるのは、買収することによって規模が拡大できるとか、効率性が上がると言われるけど、112である場合、シナジーが発揮されたとは言わない。売上500億と300億企業合併して売上が800億になってもシナジーは発揮していない。単純合算しただけだ。おまけに800億にならないケースも多い。被買収側がうまくなじめなくて、200億円ぐらいになっちゃって合計700億になったり、合理化を進めて合算700億になったり。


買収側の500億より増えているけど、これは拡大したとは言わない。これはつまりシェアも低下している。MAを検討するときは113になるように設定しなればシナジーはないってことなのだ。


 

M&Aのモチベーション

企業のMAは経済状況によって変更はあるけども、案件自体は尽きることがなく、金融機関には、MAファイナンス部とか、MAアドバイザリー部、というようなMAがあることを前提として部署が定常的に設置されている。企業がMAに走る理由はシナジーの追求といわれることが多いけど、それは何か。

シナジー効果はいくつかあるけど、コストカット、マーケットシェアの拡大、サプライヤーに対する交渉力の強化、販売チャネルの強化、などが代表的なものだ。このうち、最も信頼できる効果は、合併によるコストカットだ。例えば、銀行の支店が横に並んでいるなら、合併して一つの支店に統合すれば、運営費は半分にできるけど、すぐ横の支店に集約しますってことなら、顧客は半分も減らないだろう。

これは一番効果がわかりやすくて、信頼できる見積もりだ。特に銀行が買収資金を融資するとき、気にするのがこの合理化効果だ。銀行は貸した金返せ、の世界なので、MAによるバラ色の成長戦略よりも、確実な返済プランを好むので、如何に確実に合理化できて財務体質が強化されるかがポイントになる。一方、マーケットシェア拡大のような拡大路線のストーリーは株式の投資家にとっては魅力的だ。投資家はアップサイドを追求して利益を得るので、如何に成長できるかが重要になるからだ。


しかしながらMAに待っているのはバラ色の未来とは限らない。様々調査によると、MAは失敗可能性のほうが高い。しかし、何を持ってMAの成否を決するのかというのもまた議論があるところだ。

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