価格は需要と供給で決まる。グラフで見ても需要曲線と供給曲線の交点が価格とアウトプットを決定する。しかしグラブをよく見ると、需要曲線は右肩下がりであり、決定された価格よりも高い価格でも需要は存在している。この価格よりもたかい需要曲線に囲まれたエリアが消費者余剰と呼ばれるもので、要するに、もっと高い価格で買うつもりだったのにやすく変えてラッキーと思っているグループだ。企業の側としては消費者がもっと高くてもいいと思っているならその価格で売りたいと思うのは当然であって、その消費者余剰を掠め取ろうという戦略がPrice Discriminationだ。


Price Discrimination
にはいくつの段階があって、一つ目は消費者が望む価格を把握して、それぞれに個別の価格を提示するというもの。マンションの販売でなかなか販売価格を明示せず、予算はいくらですか?とか年収は?とか聞いてくるのは、まさにこれ。なるべく払える上限を払わせたいということだ。家電量販店でも表示価格は高めであとは交渉なんていうのもそうだ。ただ、個別の商品を個別に販売するケースはともかく、同じような商品を多数の人にマスで商売するには、個別交渉はコストがかかりすぎる。二つ目は価格設定を定額部分と従量制部分の2つに区分けして価格を決定する方法。電気ガスとか電話料金とか。これならば多く使いたい人からは多く取れるしあまり使わない人からも定額部分だけをとれる。三つ目は顧客をグループ分けてグループ単位で価格を提示するやり方。航空会社のファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスとか。価格弾力性が低いグループ(ビジネスマン)には価格を高く設定し、その分グレードを上げる。一方、価格弾力性が高いグループ(レジャー客)には低価格を提示して、その分サービスの質を下げるって戦略だ。 一方、新規参人の脅威がある路線では、ロスを出しても低価格で勝負して新規参人組の排除を目指す。スカイマークなどが参入してきたときに、露骨に競合路線だけ割引運賃を提示したりするやつだ。航空会社としてもこの路線で短期的にロスを出しても新規参入組みを追い出せれば長期的にはペイできる。なぜならば市場を独占できるからだ。


このPrice Discriminationは、独占的な企業でのみ有効な戦略でもある。完全競争市場では企業はプライステイカーなので、価格戦略をとるオプションがないからだ。自らがプライスメイカーであることを利用して消費者余剰を搾り取ったり、独占状態を維持しておく戦略なのだ。なので、電気ガス電話などが例に出るし、航空会社も国内では2社寡占だ。
マンションも競合がたくさんいるようで、実際はそれぞれロケーションが違って、それが重要なファクターなので、価格戦略が可能なのだと思う。