Warwick MBA by Distance Learning修学日記

英国University of Warwick(ウォーリック大学)の経営大学院Warwick Business School MBA by Distance Learning コースについて、勉強の日々を綴ります。

2016年01月

SAの結果

12月に提出したSAの結果が返ってきた。


点数的には結構満足いくもので、当初目標の今までの平均点を超える、という目標も達成した。SAは提出した時点でうまくいけばこれくらいの点数が取れるかな、という期待もあつたので、そういった見通しも合致していてうれしい。


ただ、フィードバックを読むとそんなに褒められてなくて、この点数に見合うようなコメントじゃないのが気がかりではある。採点者の間で評価が大きく割れたのかな??最後のボードの決定でひっくり返らないか若干不安があるな。。。


ただ、MASAという戦略系の科目ではいずれも点数がよかったので、戦略系は得意科目ということでいいのかな。単に教授が同じだったから相性が良かっただけという詰もあるが。

 

「ぼくは愛を証明しようと思う。」を読んでみた。

今年教養として学びたいことに心理学をあげてみたことだし、早速何か読んでみようということで、Kindleで半額セールをやっていたこともあって、ネットの一部で話題の「ぼくは愛を証明しようと思う。」を読んでみた。心理学勉強するって言って読む本がそれかよ、という突っ込みはあるだろうけど、こういう本は、勉強のとっかかりという点で馬鹿にならないものだ。会計をゼロから勉強したいなら「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」をまず、読んでみるって言うのもいいと思うし、簡単な興味を引く話題から入るのはいいことだ。


恋愛とかって人間の本質に関連するものだし、心理学の観点でも重要なポイントではないかとも思う。実際、大学時代の友人で、キャバクラの経済学って本読んで、面白いと言っていた友人が、その後マネジメントの勉強に目覚めてボストンコンサルティング入って活躍していたし。

入口は読みやすいものから入ろう。そして、そこから引用している心理学の学者の本やセオリーを広く深く学んでいくわけだ。実際この本でもラポールとか、そういう専門用語が出てくる。そこからさらに本格的に学ぶのが大事。


で、内容としては、全体を通したコンセプトはヒットレシオ×試行回数というもので、これはビジネスにおきかえるとROA=利益率×回転率みたいなもので、後はそれぞれをどのように上げていくかを考えるってことだ。まあ、僕愛のほうは確率論なので若干違うけど、ともかく、後はヒットレシオを少しでも上げるためのツールが紹介されている感じ。このツール自体は特段目新しいものはない。個別のアイディアの豊富さには恐れ入るけど。ディスって落としてから上げるとかは、自己啓発セミナーとかでもおなじみのやくざ手法だし、相手のサインにしっかり気付けって言うのも心理学ではよく聞く。やっぱり心理学の入門編としても面白い。


ということで本の言っていることに違和感はないのだけど、ただ、ここで問題になるのは、如何に実行力をつけるかってことだ。街に出ていくってのも億劫になりがちだし、相手のサインに気付いても実際は3回に2回くらいは単なる勘違いだったりして、それで失敗すると自己嫌悪に陥って次にいけなくなるってパターンのほうが多い。本ではメンターがいて、命令という形で心理的な障壁を取り除いているのだけど、実際はそんな気の利いたメンターはなかなかいない。実際本の中でも「技術論は教えられるけどガッツは与えられない」というセリフも出てくる。本のテーマは、恋愛工学というだけあってテクノロジーが常に勝利するってことなのだけど、その前に、精神力が常に勝利するっていう一見テクノロジーと矛盾した前提がありそうだ。つまり幸せになりたいのなら、くよくよ落ち込んだり、自暴自棄になるのは大きな無駄ってことだ。しかし、精神力をどうやって鍛えるのか、それが難しい。藤沢数希さんには次にぜひ、精神力を鍛えるテクノロジーを解析したしてほしい。

自分の評価

社会人もだいぶ長くやっていると、自分の評価の傾向もだいぶ分かってくる。ただ単にここはいいとか、ここはダメ、というモノだけではなく、誰が自分を評価し、誰が評価しないのか、についても傾向があるのだ。自分の場合は大抵以下のようになる。


まず、自分を最も高く評価してくれるのは仕事上で一緒に仕事をする他部署に人、だ。
次に自分を最も評価しない人は、同じ部の仕事上の接点のない他のラインの人、だ。


この傾向は明白で、前者は、僕のアウトプットしか見ることができない。会議の場や電話、メールでのやり取りと成果物から、僕を評価するので、基本的にアウトプットを見る人だ。中小企業診断士でコンサルやる時も同じかな。皆それぞれで作業するのでアウトプットしか見られない。一方後者は僕のインプットしか見ていない。仕事の接点がないので僕がどんな仕事をしているかは知らず、いつも帰りが早いとか休みが多いという類のことしか見ていない。なので当然評判が悪い。


直属の上司については、ボラが激しい。非常に信頼してくれ、僕を参謀のように扱ってくれたり、あるいは、一定の範囲はすべて任せてくれたりする項評価のケースがある一方、ウマが合わず僕のやることなすことにイライラするタイプもいる。ちなみにそういうタイプはどこが悪いのかと聞くと、皆が残っているのにお前だけ帰りやがって、とインプットの話及び感情論しかしない。なので、合う上司か合わない上司かはすぐわかる。直属の上司でも、もっと上の部長になると、普.段接点がないので、先の例でいう、同じ部の他のラインの人の同じ評価になりがちだ。ただ、部長まで行った人はただのバカではないので、生産性が大事だ、ちゃんとアウトプットで評価すべき、と「頭では」分かっている。なので、出世という観点で言うと、出世するためには、まず昇格のタイミングの時にウマの合う上司であること、そしてその上司が部長に僕のアウトプットの質量両面での評価を一生懸命伝えて、かつ、その上司が部長からの評価が高いことが条件になる。つまり運にも左右されるし、結構な狭き門でもある。部長としても部内で他のラインからなんとなく評判が悪い人間を、そんなことはないのだ、と押し切って出世させるのはそれなりにハードルが高いのだ。おまけに部長でも一生懸命残業しているかわいい部下を低く評価するという感情面での葛藤を完全に消し去ることはできない。本当のファインプレーはファインプレーに見えないってことは評価されないのだ。一生懸命騒いで、目立つファインプレーが評価される。


ということでここから先は自分の人生、何を優先するのかってことになる。部内に広くわかりやすいアピールをするっていう道を選ぶのもまた一つの選択ではある。ただ、大半の人は望むと望まざるとを限らずその道を無意識に選んでいるので、競争も激しいし、そんな選択でもやっぱり運には左右される。その選択は必ずしも約束された道でもないことは覚えておかねばならない。

 

大人の教養

先日、教養をもっと身につけることを目標にしようと書いたけど、具体的に何を勉強したいか考えてみた。教養といえば、リベラルアーツだ、ということだけど、リベラルアーツといえば、伝統的には文法、修辞学、論理学、算術、幾何学、天文学、音楽の7科目を言うらしい。それをヒントに、僕なりに興味があって、ビジネスマンとして重要で身につけたい領域は何かと考えて、以下の通りにしてみた。

1.数学

2.統計学

3.宇宙

4.歴史

5.宗教

6.経済学

7.心理学


7科目だ。数学は、万物は数なりというように、すべての基本だし、統計学は様々な事象を読み解く重要なツールだ。宇宙はすべての始まりだし、知的好奇心をくすぐるロマンもある。歴史は、現代の世界と日本がどのようにできたのか、政治、文化の両面から学べるし、宗教は現在の世界情勢を理解するうえで必須といえるだろう。クリントン大統領が「大切なのか経済だ」言っていた通り、政治も経済的な考え方なくしては成り立たないし、心理学はMBAを学んでいて、ビジネスの世界では非常に重要な分野だ。


ということで、これらの分野を今年は意識して、特に年後半のMBA終了後はいろいろ本を読んでみようかな。

トヨタ生産方式と企業文化

トヨタ生産方式はリーン生産方式の代表として、MBAの授業では必ず勉強する経営管理手法だ。結構な時間をかけてトヨタ生産方式とは何かを勉強する。なにもMBAでなくても、本屋に行けばトヨタ生産方式の本は多数あるので、MBAとか中小企業診断士とか、そのほかオペレーションマネジメントに興味がある人なら一度は勉強するものだ。実際、トヨタには工場見学させてくれって言う依頼が研究者だけではなく、他の業種のメーカーから同業まで幅広くあるらしい。そしてトヨタはこういった依頼を企業秘密だからと断ることなく応じてくれるって話を聞いたことある。見せるのはいいけど、真似することは難しいってことらしい。


それについては、僕も最近、テレビ番組で実際に見た。マツコデラックスさんの番組だったけど、マツコデラックスさんがトヨタの工場見学に行った際、豊田社長がアテンドして案内していて、「こんなとこまでみせちゃっていいの??」と聞いたとき、豊田社長自ら「どれだけみてもいいけど、真似できるかどうかは別問題だから」と答えていた。なので、本当らしい。


これについてはMCのモジュールでも勉強したのだけど、ハードだけ真似しても実際に運用することはできない。ハードを実際に動かすのが企業文化なわけだ。そして企業文化はちょっとみてまねしようと思っても真似できない。トヨタの場合は、その企業文化を終身雇用システムが支えているっていう見方もできる。欧米みたいに34年で転職して、労働者とマネージャーの役割分担が明確で現場労働者は言われたことをやるだけっていう組織だと、従業員全員参加のカイゼンっていうのは難しい。MBAでもそういった観点を聞くわけだけど、それだけだと、同じ終身雇用の日本企業まで真似できないという説明はできないから、もっと深い原因もあるのだろう。ただ、設備、人事、システム、が合わさって企業文化となって、それが組織を動かすドライバーになるのだから、management of changeは簡単には行かないってことはわかる。この分野は長年の研究で最近やっと花開いた分野だって聞いたけど、まだまだ研究が尽きない分野でもあるだろう。この分野の研究は将来の飯のタネにもなるかもね。

 

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