Warwick MBA by Distance Learning修学日記

英国University of Warwick(ウォーリック大学)の経営大学院Warwick Business School MBA by Distance Learning コースについて、勉強の日々を綴ります。

2014年02月

英語力の再認識

ここまでWBS2ケ月ほど経験してみて、やっぱり英語でMBAを勉強することの難しさを実感することはある。まず、各科目のテキストは読める。また、講義で配布されるノートも読める。これらは英語が丁寧でしっかり善かれているので、読むことはそんなに難しくない。実際TOEFLもリーディングセクションは29点だったので、リーディングがついていけないと話にならないと思っていたが、実はリーディングでも苦労している箇所がある。ひとつは、学生のコメント。ディスカッションのため、学生も自分の意見をどんどんコメントするんだけど、これが理解できないときが多々ある。ライブ講義中のチャットボックスは早すぎてついていけないのはともかく、ウェブ上のコメントも理解が難しいのは参った。口語調の英語で書き込まれるからかな?もう一つは、問題文の英語が正確な意味を読み取れないこと。これは致命的だ。キャッシュフローの計算で、支払いが今月なのか来月なのかはっきりと読み取れなかったりする。実際、問題を解いていて、簡単だなあと思って採点ボタン押すと点数低くてびっくりすることがある。後で回答読んで、この間題はこういう意味だったのかってことになる。これは相当まずい。

後はリスニングの問題もある。これも教授の説明はまだ聞き取れるけどQAセッションなどになるとついていけなくなる。ってことはWarwick Weekでのオンキャンパスやったときはぜんぜんついていけないってことになってしまう。スピーキングは12月のNY出張の時をピークとして緩やかな下降線。話す機会はやっぱり少なくて、スピーキング力は落ちてしまう。やっぱり英語力のなさは厳しいなあ。

財務諸表上の差異

Statement of Financial PositionIncome StatementにはさまざまなJudgmentOpinionが入り込む。よって、単に損益計算書の利益額だけを見比べても詳細のところで正確な比較はできない。このような差異は、例えば減価償却の方法一つとっても定額法にするのか定率法にするのかによって変わってくるし、残存価値をいくらにするのか、耐用年数を何年にするのかでも変わってくる。またリースの扱いについても重要だ。リース会計は昔ほっそな話題だったので、その時ブログにも書いた。ただ、こういった方針は財務諸表のnotesの欄にどのように計算したかが示されているので、財務諸表を読むときは、notesまで読むことが必要だ。その際、過去との縦比較や競合他社との横比較も重要になってくる。同じ資産なのに、どうしてこの会社だけ耐用年数が長いのかとか、そういう観点が実質的な会社の成績を見極める方法になる。ただ、プロのアナリストは当然そういったことを分析するが、一般的素人はなかなかそこまでできないし、新聞の見出しには、どの会社の利益がいくらというふうにしか出ない。企業によっては、その見出し効果をねらって、詳細を読めばわかることを承知で財務諸表にお化粧(dressing)をしてくる。

お化粧レベルならまだいいけど、これが歯止めが利かなくなると粉飾決算となる。簿記の原則はdouble aspectで記載するので、粉飾はなかなか難しいのだけど、世の中には、粉飾事件は結構ある。世界的にはエンロンが有名だったけど、日本だけで見てもオリンパスや西武などは有名な事件になった。オリンパスのような本業が優良な起業でも粉飾が明るみに出ると、レピュテーションの既存が激しく、その後の事業運営は厳しくなる。粉飾はするのも難しい代わりに、抜け出すのも難しいということはわかっておくべきだろう。

 

組織運営の哲学

仕事を進める上で、よく他の人と管理手法について議論になるんだけど、そのパターンは僕とそれ以外という風になるケースが多い。僕はエイリアンなようだ。その原因はいろいろあると思うけどMBAOBを学んでいるうちにふと、根本的な違いに気がついたような気がした。

具体的には、本社の管理部門なので、今の仕事は社内の関係部署だけではなく、子会社にいたるまであれをしろ、これはするなという指示を出す際、僕は常にその指示の根拠に拘る。課長からも手続き原理主義とか言われたこともあるけど、僕もそう思っていて、他の人は根拠をもっとよく認識すべきだと思っていた。しかし、もっと観察していると、僕の意見がもっと柔軟に運用していいんじゃないかという一方、他の人が手続きに書いていない、と主張しているケースもある。他の人が根拠をすべて無視して空気だけで物事を決めようとしているかというと一概にそうだと言えない。ただ、その適用が僕と間逆なのだ。それはなぜかと考えると、その状況には傾向がある。僕が手続き等の根拠に拘るのは、フロントになんらかの制限をするとき。一方、何もしなくていいよと回答するときは、結構柔軟になっている。一方回りの人は逆。何らかの制限をかけるときは、念のため、とかなんか気持ち悪いから、という理由で指示を飛ばしていて、それが僕をいらいらさせているが、何もしなくていいよ、という話には本当にしなくても言いといっていいのか、非常に気にして手続きを読んでいる。要するに、その違いは、根本的な管理哲学の違いなのだ。

僕の発想は、仕事は明示的に禁止されていること以外は原則自由にしていいとすることで自由な発想を促進し、イノベーションを起こしたいということに重点があるのに対して、他の人は、仕事は原則禁止されていて、やっていいといわれたことのみしかできない、という点から発想して考えることで管理を厳重にすることに重点がある、ということだと思う。どちらがいいとは一概には言えないけど、その考え方が骨の髄までしみこんでいるから銀行からはイノベーションが生まれないのだろう。しかしそもそも銀行ではそんなものは望んでいないから管理さえしっかりやっておけばいいのだ、ということかもしない。

Optimal Currency Zone(最適通貨圏)

せっかく英国のMBAなので、国際金融の分野では、やはりユーロとボンドの話をしっかりと勉強するのがいいと思う。さまざまな事例でもやっぱりユーロ圏とイギリス企業の事例が多いし。後は米国と日本かな。イギリスはユーロをどのように評価しているのか、は関心がある。日本では、金融統合だけして財政統合していないユーロは失敗作という意見が多いけど、イギリスの場合は、将来ユーロに加盟するかもしれないという事情もあるし、ユーロ圏との貿易も多いので、状況はより複雑だ。財政統合せずに金融統合するのは、確かに難しい場合が多いが、それでもさまざまな条件を満たしていれば共通通貨圏の設定は可能だ、というのが最適通貨圏の考え方だ。マンデルによって提唱された。


まず、経済構成が似ていて、何らかのショックに対して似たような反応になる国同士であること。企業の合併だとバラエティに富んでいるほうがシナジー効果があるとか言われがちだけど、通貨統合の場合はそうではない。同じベクトルにすすんでいないと経済格差が広がってしまうのはよろしくないからだ。それから貿易が自由であること、労働の移動が自由であること。この2つが自由であれば、地域ごとにインフレが進んでも物価の安いところに工場を建設する等が進んで経済状態が均衡する状態に自動的に戻ることが期待されているからだ。ユーロ圏については、貿易の自由と労働移動の自由はあるけど、産業構造は国によってちょっと違う気がするな。でも外的なショックに対しては概ね同方向のような気もする。ちなみにイギリスは、金融危機の際、ユーロに入っていなくてよかったというのが一般的な意見だけど、今後については不明、というところらしい。

Output Gap

先週の金曜日の午前3時からEBEのライブセッションがあった。ただ、今回はライブで参加せず、週末に録画を見てみるにした。なにか用事があったわけでもなく、単に寝ていただけなんだけど、夜中の3時に起きて、また5時前に寝るっているのは本当に集中して参加できているのか、効率性に疑問があったので、試してみようとしたわけだ。結論としては、録画でも全く同じ画面で同じ環境で参加できる。違うのは自分が質問することができないだけなので、黙って参加しているだけなら録画でも変わりはない。ただ、後回しにすると追いつくのは大変になる。


今回のテーマはOutput Gap。日本語ではGDPギャップとか、需給ギャップといわれているもので、ニュースでもたびたび話題になるテーマだ。Output Gapの定義は、

(潜在GDPGDP)/潜在GDP

であらわされる。ここで、潜在GDPの定義が重要になるけど、経済的に最大限リソースを活用できた時に達成されるGDPを指す。物理的な最大値でないことに注意が必要だ。ただし、この定義はいろいろあって昔の日銀は物理的な最大値を使っていて、これによるとOutput Gapは常にマイナスになる。でも今は日銀も定義を変更して経済的な最大値としているようだ。ただこの場合、どうやって算出するかが問題になって、様々なアプローチがある。さすがにこれはチャットボックスにもどうやって算出するのだ?ってコメントが散見された。まあ今の段階ではここまではいいや。


ここでのインプリケーションとしては、Output Gapとインフレ率には相関があってOutput gapがプラスのときだけではなく、マイナスのときであっても潜在GDPに近くてOutput Gapが縮小しているときにはインフレになるということだ。これは近年のG7の実績を見ても、ほとんどがOutput Gapはマイナスになっているが、インフレ率はプラスだ。Output Gapがプラスなのは2010年と2011年のドイツだけ。ユーロ危機でユーロが大幅に減価した影響を大きく受けたというところかな。逆にインフレ率がマイナスになっているのは日本くらいなもので、Output Gapがそれだけ大きいから、ということになる。なので、経済ニュースでは需給ギャップの解消、需要創出といった言葉が躍るわけだ。そして需給ギャップの最も手っ取り早い方法は、財政出動による需要創出ってなるわけだけど、これには問題も多いと僕は思う。ここら辺は追々書いていきます。

ギャラリー
  • Warwick Week 3 帰国日
  • Warwick Week 3 三日目
  • Warwick Week 3 二日目
  • Warwick Week 3 初日
  • ENVC 5日目
  • ENVC 4日目
  • ENVC3日目
  • ENVC 2日目
  • ENVC 1日目
プロフィール

boosterbrain